左利きのお子様を持つ方の必読書!「左利きの子~右手社会で暮らしやすくするために」

生活

左利きの世界へようこそ!
左利きのサニーです!

今回は、ローレンミルソム著の「左利きの子~右手社会で暮らしやすくするために」という本を紹介いたします☀

左利きのお子さんを持つ右利きの親御様も多くいるのではないでしょうか?
おそらく20%程度の方は左利きのお子さんをお持ちだと思います。

ですが、右利きの親は左利きの子供への対応の仕方を知りません。
むしろ「普通で普通で」と右利き社会に無理やり順応させてしまうケースも多々あります。

ですが、左利きは癖ではなく脳によって決まるものなのです。

この本では、左利きが不利不便が軽減され、安全快適に暮らすためのノウハウが紹介されています。
また、左利きに有利なスポーツや偉人の紹介によって、
左利きが自尊心を高め、自信を持って暮らしていけることをフォローしてくれるような内容となっています☀

是非最後までご覧いただければと思います。
また気になる方はAmazonなどで手に入りますので、本書お手に取ってみてください!

はじめに

作者紹介

作者のローレンミルソムさんと夫のキースさんはともに左利きで、
左利き協会のを運営しています。

また、左利き専門店を経営しており、今はウェブサイトを通じて左利き向けのアイテムを販売されています。
Left-Handed Shop:https://www.anythinglefthanded.co.uk/

左利きの息子さんと右利きの娘さんがいるため、家族では左が主流です。
ただ逆に子育てをする際は、右利きの子に教えるに苦戦し、左利きの子を育てるのには社会とのギャップに苦しむなど、利き手に関して多くの悩みを身を持って経験されたとのことです。

この本で伝えたいこと

「左利きは障害でも不利でもありません。ただ違う、それだけです。
子供の違いを尊重し、必要な時には配慮し、そしていつもほめる。
左利きは、その子の人となりの一部なのです。」
と冒頭でまとめています。

子育てをする上で、”食事”や”教育”にはどの親も力を入れますが、
利き手に関しては二の次でおろそかになっています。

ですが「親には、右利き社会でも安全快適に暮らしてもらうように導く責任がある」と著者は言います。

右社会に矯正すると左利きの子の本来の能力が発揮できないことによって、
①うまく動かせない身体的ストレス
②不安や劣等感などの精神的ストレス/心の傷
を負ってしまいます。

なので子育てをするには、左利きが右手社会に適度に順応しながら、
自信を持って長所を伸ばしすことができることを目指していくことが大切です。

親御様に左利きのことをしっかりと理解してもらい、どう支えるべきかを把握してもらうこと。
そしてその先にあるお子さんの安全で快適な未来を確保することが本書の目的となります。

左利きとは?

左利きは何が違う?

左利きは、左半身の運動などを司る、右脳が発達していることで生まれます。

右脳は、視覚的概念、空間認識、創造性、音楽的才能、インスピレーションなどを司っているため、
左利きの人はこれらの能力が高くなる傾向があります。

反対に左脳は、話すこと、言語、書くこと、論理、分析的思考を司っているため、
右利きの人はこれらの能力が高くなる傾向があります。

左利きはどのようにしてうまれるのか?

左利きがうまれる理由は諸説ありますが、遺伝が1つの要因と考えられています。

実際、両親によって左利きの子供の生まれる確率は以下のように変わります。

右利き親×右利き親:9.5%
右利き親×左利き親:19.5%
左利き親×左利き親:26.1.%

オックスフォード大学のマクマナス博士は、
単純にメンデルの法則の優勢劣勢遺伝子の話ではなく、変位性の遺伝パターンを持っているのではないかと考えているようです。

確かに数字が物語っていますね。

左利き度のチェック方法

左利きにも種類があります。

書くのが左、食べるのは右、投げるのは右、歯ブラシは左などバラバラな人もいます。
このテストをして、自分の左利き度を試してみようというものです。
実際完全な左利きだと思っていた人も、満点を取れることは少なく、思い込んでいる内容もあります。

詳細なテストは別記事で近日中に紹介いたしますね!

幼少期の子供への配慮

いつから左利きとわかるのか?

脳と協調運動の発達タイミングで子供によって様々ですが、
だいたい18か月ぐらいからモノを使い始めるため、はっきりしてきます!

ただし遅い子ですと3,4歳までわからない場合、
さらには9歳ごろまでは利き手が変化する場合もあるとのことです。

チェック方法

いろいろ紹介されていましたが、まとめると以下です。

①モノを取るとき・・・おもちゃ、食べ物
②モノを使うとき・・・ペン、スプーン、歯磨き
③運動するとき・・・片足立ち、ボール投げ

どのように配慮すべきなのか?

幼少期は初めての経験ばかりで、喜びとフラストレーションの連続です。
左利きはどうしてもうまくいかないことが多いです。
ですのでフラストレーションをできるだけ減らして、「できた」という体験を増やしてあげましょう!

利き手はなぜ矯正しない方がいいのか?

大切なことは”右利き””左利き”と決めつけるのではなく、子供の自然な発達を見守ることです!

上のテストで1つでも左だったから「この子は左利き!」と決めつけてはいけません。
クロス・ラテラルという、利き手利き足などが偏っていないことも多くあります。

そして、利き手を矯正していいのかという問いに関しては、「ノー!」です。

利き手はで決まるものです。基本的には生まれつき決まっています。
それを無理に矯正することは、発達上重大な障害を引き起こす可能性があると、
心理療法士で児童心理学者の”ヨハンナ・バルバラ・ザトラー博士”は指摘しています。

起こりうる傷害の例としては以下の通りです。

①スキル
  記憶障害、集中力の欠如、読み書き障害、空間識失調(左右盲)、乞音障害(どもり)

②身体/精神
  劣等感、不安感、内向性、過補償、ひねくれ、人格障害

これらのことから、矯正するのではなく、
右利き社会とうまく付き合いながら、さらに左利きに有利なアイテムなども使い、
ストレスを減らして、安全快適に過ごすことが大切です。

幼児期に特に困ること/配慮すること

食事

きれいに配膳していても左側の食事に手を付けてしまうことや、
左側の右利きの人の肘とぶつかることがあります。

キッチン

かき混ぜるときに右利きとは逆回しに回転させます。
この時は親が子供に合わせてあげましょう。
無理に矯正すると子供がストレスを感じてしまいます。

文具

文字や絵を書くときは、意識しないと間違った持ち方姿勢を取ってしまいます。
左利き特有の抱きかかえるような書き方になってしまうのです。
ですので、左利き用の書き方を正しく教える必要があります。

ハサミは左利き用でないと切る位置に合わせて切ることが困難です。
またとても危険です。
左利き用にモノを使いましょう。

生活

服を着替えるときは、子供がどちらの手足から着やすいかを考えて、
子供が自然と着替えられるようにフォローしましょう。

またピケットは左右両方についているものを選ぶようにしましょう。

あそび

おもちゃのゼンマイは右側についており、時計回しです。
これが左利きにとってはとてもストレスなのです。

もしも回しにくそう。回している向きが逆になっている子供がいれば優しくフォローしてあげましょう。

またトランプも左利きは使いにくいので、四隅にマークがあるものを選ぶようにしましょう。

左手左足をよく使うお子さんへの注意点

「左手ばかり使うから左利きかー!」と油断してはいけません。
以下のチェックポイントに該当する場合は、病的な左利きかもしれません。

①ごく小さいうちから左手ばかり使う
②片手or片足の成長が遅れる。
③右手のスキルが大きく劣る

こういった場合も一時的な時もありますが、そのまま続く可能性もあるので、
該当する場合は、医者へ相談してみることをお勧めします。

左利きの困りごと

生活編

文字を書くとき

文字を書くと、書いた文字が見えない、手が汚れる、ペンが紙を抉ってしまうなど、
様々な障害があります。

これらが原因で、巻き込むような構えの書き方をしてしまったり、
強すぎる持ち方をしてしまったりします。

対処法は、以下です。
①ペンは3本指でペン先2cm上を持つ
②体の左側に紙を構える
③紙を右側に傾ける

これらを根気よく実践しましょう。

ハサミを使うとき

切っている部分が見にくいので、不格好な切り方になってしまいます。
左利き用にハサミを使うようにしましょう。

※両利き用のユニバーサルなハサミはこの世に存在しませんので、ご注意を!

カッター、包丁を使うとき

片刃では思ったように切れません。
両刃のものを選びましょう。

缶切りを使うとき

向きが逆です。左利き用を使いましょう。

ビデオカメラを使うとき

シャッターやのぞき窓の位置が右利き用になっています。
これは左利き用のカメラを作るメーカーがないので、我慢するしかありません。
リモコンを使うなどは選択肢に1つです。

縫物をするとき

教えるのが難しいですが、子供と対面になり教えることで、
左右逆でもスムーズに教えることができます。

学校編

保育園や小学校などの集団生活で困ることがあります。

先生の理解

家では、家族の理解があるため、左利きへの理解はあるでしょうし配慮もしやすいです。
ですが、先生はどうでしょうか?
左利きを教える指導法などは知らない方が多いです。
また多くの生徒は右利きであるため、左利きに配慮することが難しいことなのです。

黒板/ホワイトボード

黒板やホワイトボードも書きにくさを感じます。
ですが実は、正しい書き方を身につけやすいのです。
高い位置に書くので、手が文字の下に落ちやすく、力も抜けやすいです。

テーブル付きの椅子

テーブルが付いている椅子ですが、なかなか左利き用のものを準備している場所はありません。
これのせいで、姿勢が悪くなったり、劣等感を感じる子供もいます。
学校ではいくつか準備しておく必要がある項目です。

調理道具や実験器具

ピーラー、ターナー、電子レンジのボタン、
ビーカーの目盛り、各種実験器具の配置など、右利き用になっています。
左利きの子が使用する場合は、先生があらかじめフォローをしてくれるとよいのですが、
なかなかそこまでは手が回りません。

左利きとスポーツ/芸術

スポーツ

①情報伝達にアドバンテージ

右脳を主に使う人は、左脳メインの人に比べて、反応速度が、0.02秒ほど早くなるという結果があります。
ですので、右脳主体の左利きは、テニス、卓球、フェンシング、またコンピュータゲームなどの
素早さが求められる競技で優位になることが多いです。

②慣れの部分でアドバンテージ

また対戦機会を考えても、練習などで左利きと対峙する回数が少なくなるため、
どうしても対左利きの練習が減ってしまいます。
これでとっさの場面で、左利きが優位に立てる場面が増えます。

音楽

音楽は右脳が大切なので、左利きには強みがあります。
ですが楽器を使用するうえで障害もあります。

バイオリン系

オーケストラなどを考えると、安全面や見た目の観点から、
皆が向きを揃える必要があるため、左手で引くことは考えにくいです。

ですが、もしもソロであれば左用のバイオリンを準備することもありでしょう。

木管/金管楽器

両手を使うので、特にありません。

ピアノ系

一般的には、右手でメロディー、左手で伴奏を弾きます。
どちらも大切な要素なので、左利き右利きで有利不利は基本的にないのですが、
過去左利き用のピアノを特注した演奏家がいたそうです。

現在(2010年時)は、鍵盤を逆にも設定できる電子キーボードを制作しているそうです。

ギター

ギターはレフティーが多い楽器の一つです。
楽器もこだわらなければ弦を交換するだけで引くことができます。
左利き用品も多く販売されているので、左利きの人も苦労することなく始められるでしょう。

左利きの偉人

左利きには、スポーツ/芸術/科学者と様々な偉人がいます。

本書で紹介されている人も多くいました。

スポーツ:エドアルド・マンジャロッティ(フェンシング)、ラファエル・ナダル(テニス)、マラドーナ(サッカー)
芸術家 :ピカソ、ミケランジェロ、ダヴィンチ
音楽家 :バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ポール・マッカートニー
科学者 :ニュートン、ダーウィン、アインシュタイン、
企業家 :ビルゲイツ、ヘンリーフォード、エジソン

確かに、クリエイティブなことに関して多いような気はします。

これらを見て、左利きの子に自尊心と自信を持って持ってほしいとのことです。

またもっといろいろな左利きの人を知りたいという方は、私の記事も参考にどうぞ☀

まとめ

今回は、ローレンミルソム著の「左利きの子~右手社会で暮らしやすくするために」という本を紹介していきました。

左利きは癖ではなく脳によって決まるものです。

その自然な状態を阻害してはいけません。
最悪の場合は、 発達上重大な障害を引き起こす可能性もあります。

大切なことは”右利き””左利き”と決めつけるのではなく、子供の自然な発達を見守ることです!
そして、本書で書かれていたような、配慮をしていくことで、左利きの不利不便が軽減され、安全快適に暮らせるようにすることが、親の責任です。

是非お子さんの特徴を把握して、長所を伸ばすような子育てをしてみてください!

もしも左利きのお子さんが悩んでいたら、
左利きに有利なスポーツや偉人を紹介して、自信を持ってもらえるようにフォローしてみてください☀

それではまた。
左利きのサニー

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